亀まんじゅうの由来についてお話しましょう・・・

 昭和23年に創業した「かめや」は当時「かめやパン店」というパン屋でした。昭和24年の正月に初代店主が、浜岡町(現在は御前崎市)は赤ウミガメが産卵のために訪れる土地柄もあり「おめでたい」という理由で「亀の形をしたおまんじゅう」を作り正月の飾りとしてお店に飾っておいたのです。
 ある日、ほろ酔い気分の近所のおじさんが店を訪れ、その「亀の正月飾り」を見つけたのです・・・。
 「おいっ!!その亀のまんじゅう、売ってくりょー!」
 ひとつしかない正月の飾りです、店主は困り果てて「申し訳ないが、売り物ではないので譲れないんです」と断ったのですが、近所のおじさんは引き下がりません。店頭で「売る」「売らない」の押し問答が続き、最後には、おじさんは怒って帰ってしまったのです。

 しかしながら気持ちが納まらないのはこのおじさん。家に戻っても口惜しそうに「亀のまんじゅう」のことを話題にし、怒りをぶつけます。
そんなおじさんの態度に困り果てたその奥さんが、密かに「かめやパン店」を訪れ、店主にお願いをしたのです。
 「うちのお父さんが怒ってしまってしょうがないんです。どうか亀のおまんじゅうを譲ってはもらえないでしょうか」
 こうもお願いされては、いかに1つしかない「亀のまんじゅう」とはいえ断り続けることはできません。 店主はその「亀のまんじゅう」をおじさんに譲ることにしました。
おじさんはさぞかし嬉しかったのでしょう、お正月の挨拶に来た人たちにその亀まんじゅうの自慢を繰り返しました。

 「亀のまんじゅう」はそれを見た人、はたまた話を聞いた人の間でたいそうな評判となり、「私もぜひ欲しい・・・」と「亀のまんじゅう」を求める人で「かめやパン店」は連日行列が出来るほどの賑わいとなったのです。
 当初店の飾りとして作った「亀のまんじゅう」がヒョンな事から人手に渡りそれが評判になった時、店主は戸惑った事でしょう。「でも・・・“かめや”だから亀のまんじゅうを作るのもいいだろう・・・」と本格的に「亀まんじゅう」を作り始め、今では御前崎のみならず全国的にも有名な「おまんじゅう」として知られるようになりました。

 「かめや」だから「亀まんじゅう」、「亀まんじゅう」だから「かめや」、“卵が先か鶏が先か” みたいな話ですが、「かめや」があって「亀まんじゅう」が本当のところなのです。
 みなさん、お祝い事に最適な「亀まんじゅう」、是非おひとついかがです?


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